今回は、2020年1月に日本で劇場公開されたアニメーション映画「音楽」についての感想をまとめました。
アニメーション映画「音楽」感想まとめ
めちゃくちゃ強くて強面なのにむっちゃ気が抜けてるように見えるヤンキーの研二とその子分が、物凄く気まぐれにバンドを始めてしまうという、ある意味ショッキングな「事件」と呼べなくもないくらいのオフビートな不良たちのドラマが展開される、プリミティブな手描きアニメになります。
いつもダルそうな研二にいつか愛想を尽かすのでは?と見ているこちらを冷や冷やさせる子分たちの行動原理の謎さがミステリアスです。
竹中直人が声を演じる敵対する不良グループのボス大場は、対照的に行動原理は分かり易いが、研二よりは足らない頭というのがお似合いでよいバランスでした。
かなり強引な展開で研二たちと接触することになるフォークバンド「古美術」の、根暗でマニアだけど純粋な感じが、原始的なヤンキー風味と合わないようで合うところも面白いところかと思います。
そして、研二が気になるスケバンの亜矢の気持ちを知ってか知らずかの「いけず」な態度を取る研二に、これまたヤキモキさせられっぱなしになってしまうのもニクイ演出です。
無口な研二のめっちゃ長い「間」がある台詞の緊張感とボケがないまぜになった雰囲気は独特であり本作の醍醐味といえます。
クライマックスのフェスの演奏シーンは狂気に圧巻されます。
まとめ
2020年は「鬼滅の刃」でもちきりな年だったけど、自分が好きになってしまったアニメーションは、TVアニメだと「映像研には手を出すな」、映画だと「音楽」。どちらも紙媒体では表せないものを映像と音で表現することに成功していて、感動してしまった。
— yoshitomo nara, the washing hands man (@michinara3) January 1, 2021
第43回オタワ国際アニメーション映画祭の長編コンペティション部門 グランプリを受賞した作品になります。
制作期間が約7年超えで、作画枚数4万枚で全てが手書きの拘り作品となっております。
是非、一度視聴してみて欲しいアニメ作品です。

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